盲導犬チャリティーフェスタ in NAGASAKI



『盲導犬チャリティーフェスタ in NAGASAKI 2003』




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趣旨:盲導犬チャリティー講話コンサート実施に伴い、補助犬の現状と必要性及び支援を伝える事を最大の目的とする。

期日:平成15年5月10日(土曜日)〜5月11日(日曜日)

開催地:シーハット大村(長崎県大村市)

「アスペル基金」とは?

 盲導犬をはじめとする各種補助犬の理解・啓発・普及を目的として設立されたボランティア団体。
 長崎県大村市に本部を置き、昨年(2002年)10月までに九州各県で、盲学校や小学校、福祉施設など100以上の施設で、盲導犬の普及のための講演を完全ボランティアにて実施した。
 2003年10月以降はその活動を全国にも広げようとしている。
 そのアスペル基金が、盲導犬ユーザーの声を多くの市民に伝えよう
と、今回のチャリティーコンサートを企画した。

 福岡盲導犬友の会として、可能な限りユーザー、及び盲導犬をもって、25頭が、
アイメイト協会出身ユーザー、1頭を含め、合計26頭が参加協力しました。
 当日は、市民の方々との懇談会が企画され、ユーザーの日ごろの喜びや苦労、その他の体験談を広く知っていただく大変貴重な機会となりました。


5月10日(土)

午前8時44分、JR矢野駅発、57分JR広島駅着。
  9時37分、新幹線光、博多駅10時47分着

 いよいよ、これから始まる新しい出会いのステーション「博多駅」に到着した。
 「プルプルプル、プルプルプル・・・シュー」
 ドアが開いて下車すると、新幹線の車掌さんが、出口にて待機されていた。
 すぐに案内していただき、改札口を出て、エスカレータを二つ降りると、集合場所である「ミスタードーナッツの前」に着いた。

 最初に声をかけていただいたのは、福岡協会訓練センターの桜井所長さんであった。
 すでに他のユーザーさんとパートナー達も何人かいたようである。
 パトリックは、他のワンちゃん達が気になるようで、ちょっと興奮状態であった。
 すかさず、桜井所長さんから、興奮状態のパートナーの対応法について、アドバイスをしていただいた。

 私は今までに交流会の時、何回かパトリックの興奮状態を押さえることができずにいたのであるが、経験を重ねていけば、こんな状態から、いつかは脱却できるのではと思っていたのである。

 しかし、このアドバイスは、訓練中とは違うテクニックというものを学んだ。
 この方法なら、悩みの種が、一つ解消されたと実感した。
 この、数分間のアドバイスを身につけることが出来たことだけでも、大変大きな収穫であった。
 大げさに言えば、これだけでも広島から来たかいがあったといってもいいだろう。

 まもなく、福岡組の16頭のユーザーさんとパートナー全員が集合した。
 快晴のさわやかな空気を思いっきり吸い込んで、さあ、出発だ!
 約10分歩いて、2台の貸し切りバスに乗車し、目的地である長崎県大村市の宿泊所に向かった。

 長崎県大村市の宿泊所(長崎インターナショナルホテル)に到着すると、私に付き添っていただくボランティアさんに宿泊部屋を案内してもらった。
 話を聞くと、19才の学生さんで、聴覚言語障害リハビリの福祉の免許を取得中だそうである。
 性格は、非常に物腰の柔らかい好青年のように感じた。
 二日間、ボランティアパートナーとして、大変心強いガイドをしていただいたことに、心から感謝の念で一杯であった。
 驚いたことに、まだ小学六年生という「かわいい女の子」も同室の盲導犬ユーザーのボランティアさんとして頑張っていたのにも感心させられた。

 私が小学生だった頃、ボランティアとして協力するような出来事は、あり得なかったし、参加・支援することも皆無であった。
 本当に時代が変わったのを痛感させられる。


5月11日(日)

午前10時から12時。

『聴導犬によるお話とアトラクション』

★ NPO法人聴導犬育成協会 代表 萩原美奈津さんの講演と実演。
 【プロフィール】
 1995年 愛知県聴導犬を育てる会で見習い訓練士。
 4年後 アメリカ・コロラド州デンバーのインターナショナルヒアリングドッグ inc で研修。翌年、長崎県大村市で、ドッグスクールを開校。
 2001年、九州初の聴導犬「シェル」を育成し、長崎県の使用者に無償貸与。
 2002年、特定非営利活動団体 NPO法人聴導犬育成協会を設立し、代表として活躍中である。

 司会者の横では、女性ボランティアの方が、手話によるガイドをされていた。
 聴覚障害者のコミュニケーションには「手話」の他に紙などに書いて問答する「筆談」と、喋っている口元を読みとる「口話」の三つがある。

 最初に萩原さんから、会場の皆さんに手話の簡単な説明があった。
 手話による拍手(ありがとう!)の方法とは?
 両手を上げたまま、手首をブルブルと横に振るのだそうだ。

 聴覚障害者は、全国で35万人いる。
 その内、聴導犬ユーザーと生活を共にしているのは現在、僅かに19頭である。
 聴導犬の目印としては、オレンジ色のベストを着用している。

★ 聴導犬ユーザーにサポートする内容とは?

 電話の音、ドアのチャイム音、目覚まし時計などについて、ユーザーに前足をタッチして知らせ、音源の場所まで案内するのである。
 その他、やかんの沸騰する音、赤ん坊の泣き声などいろいろある。
 また、ユーザーの落とし物を発見すると、知らせてくれる。

★ 聴導犬ユーザーとなってからのうれしい声とは?

 料理の失敗が無くなったとか、連れて歩いていると、沢山の人の和ができ、仲間ができたという。

 以上のように、いろんな場面での生活の音に対して、必要に応じ、導いてくれるのである。
 この後、聴導犬「チロ」による実演が行われ、会場は大きな拍手ではなく、手話の拍手を送っていた。


『盲導犬によるお話と、アトラクション』

 聴導犬のコーナーが終了すると次は、盲導犬26頭とユーザー全員がステージに上がった。
 まず最初に、福岡協会訓練センター 桜井所長が、盲導犬の歴史・育成のプロセス・盲導犬に出会った時のお願いなどについて分かりやすく紹介した後、大村市内の小学生の代表から、質問があった。
 この後、盲導犬による実技が行われ、会場は大きな拍手と喝采に包まれた。
 それから、司会者からユーザーへの質問及び、ユーザーの代表2名による体験談などがあった。
 誠に恐縮ですが、この度は聴導犬に花を持たせたいと思いますので、詳細については、割愛させていただきます。ごめんなさい!

午後2時から4時頃まで。
「盲導犬チャリティーコンサート」

【歌手】
夏川りみ(平成14年紅白歌合戦初出場)・石嶺聡子
金子裕則(盲導犬ソング「ぼくアスペルです」)・スピリット
三浦和人 愛はかげろう  (1980)  作詞、作曲
岸川美好(盲導犬アロマ)盲導犬ソング[明日に向かって、夢に向かって]


 私は、この催しに参加して本当に良かったと思っています。
 盲導犬育成支援は、善意の浄財から成り立っているのを決して忘れてはならない。
 チャリティーコンサートが始まる前、多くの小学生やボランティアさんが一生懸命に大きな声を張り上げて、補助犬募金を呼びかけていた。
 この様に健気な光景を目の当たりにした時、心の奥底から熱いものを感じずにはいられなかった。
 思わずパトリックに感謝の気持ちで頭をなでている自分がいた。
 この瞬間、盲導犬を持つ前の苦しかった暗黒の長い歳月が去ったような気がしたのである。それと共に会場の皆さんの熱気とエネルギーを吸収できた。
 それから、前途に一大光明が投げかけられたのを強く認識した。

 これからも、新たな感動の旅に積極的に邁進していきたいと思います。



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