さだかね商店とパトリック



 (株)アメディアのメディアナウ Article 152号のハイテクショップ紹介

 今回は、広島のさだかね商店の貞金様に紹介記事を書いて頂きました。
 「広島県盲導犬使用者の集い」の報告も充実しています。

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 こんにちは、広島のスモールオフィスの「さだかね商店」です。

昨年の夏に当店の事務所オープン直後、アメディアの取材によるハイテクショップ紹
介のコーナーから2度目となります。
 今回は、望月社長から、原稿の依頼がありました。文才が全く無い私にとっては、
恥を忍んで書くことにしました。
 拙い文面にて失礼致します。


 
【さだかね商店とパトリック】



 仕事は、アメディアの販売店として、目の不自由な方のための音声パソコン活用の
ソフト販売とサポートを行なっています。

 私は、進行性の網膜症のため、弱視です。1999年5月に盲導犬希望者として、福岡
盲導犬協会訓練センターで面接を受けました。
 待つこと約1年半で、共同合宿の訓練から卒業し、ユーザーとなって丁度1年が過
ぎ、若葉マークから脱皮?しました。
 音声パソコンの出張サポートには、相棒のパトリックと共に出かけております。

 さて、先月の27、28日に広島県廿日市のアルカディアビレッジにおいて、毎年
恒例の「広島県盲導犬使用者の集い」に参加してきました。
 盲導犬12頭とユーザー、広島ハーネスの会の役員、並びにボランティアさんの総
勢約40名でした。
 今年で11回目の開催となりますが、私は2回目の参加でした。
 従来は、観光と盲導犬使用者との交流及び、ボランティアさんとの親睦を図ること
を目的としていました。
  今回は、趣を異にして、研修という名目を掲げた勉強会でした。
 今年の1月にアメリカから来日され、現在、広島市内に在住のguide dogユーザー、
「サンドラ」さんをお迎えし、アメリカの盲導犬や取り巻く環境、日本にこられての
感想などについて、ビデオを交えての講演をしていただきました。
 「サンドラ」さんの言葉の中で、色々と参考になることは非常に多かったです。
 日本はアメリカと比べて、盲導犬に対する認識が大分、遅れていることを痛感させ
られました。
 アメリカと日本の違いについて、ほんの一例を挙げると、盲導犬とレストランなど
に入る時に断られる理由として、「犬の毛が落ちて周りのお客様の迷惑になりますか
ら」と言われるケースが、まだ一部のところであるようです。
 しかし、サンドラさんの言葉はそれを一蹴してしまいました。
 アメリカでは、犬の毛が抜け落ちるのは当たり前なのですから、犬の毛を理由に断
わられることはありませんとのことです。

 その後、参加した盲導犬ユーザー全員が、悩みとか現状の問題点について討論しま
した。 
 日本の盲導犬についても、あらためて見つめ直す事ができて、本当に有意義な時間
を与えてくださったこの催しに感謝します。

 勉強会の」後、楽しみの一つでもある宴会が始まり、その中で自己紹介のマイクが
全員に回されました。
 私は、なぜかトップバッターでしたので、心の準備ができていなかったため、何を
はなそうかと迷いました。
 横に伏せていた 相棒のパトリックが、ウーン、ウーンと泣いていましたので、そん
な パトリックを「Good Good」となだめると不思議と心が落ち着きました。
 自己紹介の中で、自分の仕事としている音声パソコンのサポート「さだかね商店」
の宣伝をちゃっかりとしたのは良かったのですが、肝心のパトリックの紹介を忘れて
いました。
 司会者の「全日本盲導犬使用者の会」の会長 清水さんから促されて、名前はパトリッ
クで、3才ですと付け加えました。
 それが原因かどうかはわかりませんが、パトリックは、機嫌が悪かったのか少しの
間でしたが、バタバタしていました。 (パトちゃん、ごめん!)

 また、忘れてはならないのは、この集いを支えていただいたボランティアさんのご
協力と、善意の心に感動しました。
私に付き添っていただいたボランティアさんは、17歳のかわいい女子高生でした。
最初に広島駅新幹線口の集合場所で、挨拶をして以後、熱心にサポートしていただき
ました。
 食事について、3時の方向に○○があって、10時の方向に△△がありますと丁寧
に説明してくれました。若いのに視覚障害者のことを色々と勉強しているのにも本当
に感心させられました。
 このような催しに参加していただくボランティアさんの存在なくして、視覚障害者
が安心して、このスケジュールを過ごせることと、楽しい思い出として語ることはで
きません。

 時の過ぎるのは早い者で、二日間の日程を終えバスで広島新幹線口に戻りました。
 お別れの際、感謝の気持ちを込めて、「ありがとう! 涙が出るほどうれしかった
よ!」と言ったら、普通の女子高生に戻って涙ぐんでいました。

 出会いと別れは、いつも新鮮であり、うれしさと楽しい一時が寂しい思い出になる
んだなあと、家路に付いてからしみじみと感慨を抱きました。

 仕事に戻って思うこと・・・。

 半年前から、さだかね商店のホームページ作りに専念していました。
 開設については、当初の予定どおりに進まず、悪戦苦闘の泥沼状態に陥りました。
 大幅な見直しと縮小を余儀なくされた現在、半分くらいの進捗状況というところで
しょうか?
 画面のレイアウトを確認しにくい点も悩まされます。

 一方、広島県は、10月より、障害者が使用するためのパソコンソフトと周辺機器
購入に伴なう「IT助成」が始まりました。
 これによって、新たな仕事が押し寄せてきました。うれしい悲鳴というか、パソコ
ンは全く初めてという方も多少おられますので、これからが当分、大変なところでも
あります。

 ホームページ作りだけに専念できないため、またまた足踏みの亀の子歩きとなって
いますが、これからも目の不自由な方への音声パソコンのサポートに。日夜、努力を
重ねて参りたいと思います。
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音声パソコンのサポートステーション
スモールオフィスのさだかね商店
〒736-0086 広島市安芸区矢野南
三丁目32番13号
Tel & FAX : 082-888-0326
E-Mail : sadakanet@do7.enjoy.ne.jp
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